好きなの?
「ー! 帰るよ!」
帰りのホームルームが終わって、下校時刻。今日は鳴のクラスの方が先に終わったらしい。教室の扉の外で鳴は少しだるそうに鞄を背負っていた。
二人で帰るのは小学校の時からなんとなく続いている習慣だ。
けど。最近は少し違う。
「手」
「ん」
学校を出て一つ目の角を曲がったところで、鳴と手を繋ぐようになった。先日、晴れて?彼氏彼女になった私たち。
手を繋ぐなんて幼稚園以来だけど、相手が鳴だからドキドキしたりすることはなかった。
「……ねぇ、鳴」
「何?」
前から気になっていたことを聞いてみることに、した。
「鳴は私のこと好きなの?」
「好きだけど。は俺のこと好きじゃないの?」
「何当たり前のこと聞いてんの?」と鳴の顔に書いてある。
「好きだけど……」
「? 変な質問すんね、」
二人揃ってドキドキすることもなく、手を繋ぎなら歩く通学路。
家の前に着いたらいつも離されるけど、今日は少し違った。
「」
「何?」
家の門を開けたところで声をかけられ、振り向いた瞬間、唇が鳴のそれと重なった。
私はそう気付くまで、鳴の顔をまじまじと見ていた。
「夜行くから、英語写させて! それまでに単語調べやっといてね!」
サラリとワガママを言い残して、鳴は家の中に入っていった。
今、キスした、よね?
雰囲気も何もあったものではないけれど、嫌ではなかった自分に驚きつつも、私も家に入った。